第354章

古村苗の言葉に、安藤絵美の決意は揺らいだ。

原田桐也は普段多忙を極めているが、今回は自ら付き添ってアジアジュエリー展へ行くと言ってくれたのだ。

あれほど自分を気遣い、好きなだけジュエリーを買えるようにとブラックカードまで渡してくれた彼に対し、何の意思表示もしないわけにはいかない。

「わかった。ちょっと待ってて、着替えてくる」

安藤絵美はそう言って、古村苗の誘いを承諾した。

着替えを済ませた彼女は、古村苗と共に家を出た。

二人が向かったのは、K市最大のショッピングモールだ。ここには数多くの高級ブランドが軒を連ね、最新のデザインが揃っているため、目当ての服を見つけるにはうってつけの場...

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