第357章

四宮志延は、ただ彼女に問うた。

「ニュースを見ていないのか」

「何のニュースのことですか」

四宮喜咲の胸中に、不安がどす黒く広がっていく。

四宮志延は自らの口では語らず、自分のに関するニュースをスマホで検索するように促しただけだった。

五分が経過した。顔面蒼白となった四宮喜咲は、赤い目を四宮志延に向けた。

「お父様、聞いてください、これは誤解で……」

四宮志延は片手を挙げ、娘の言葉を遮った。

「弁明は無用だ。あの田中晃とは直ちに手を切れ。火消しは済ませてある。記者に嗅ぎつけられたら、自分は無実だ、何も知らなかったとしらばっくれろ」

父は不問に付してくれたが、四宮喜咲の腹の虫...

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