第370章

「以前、お二人が出演された映画を拝見しました。本当に素晴らしくて……。もしよろしければ、一緒に写真を撮っていただけませんか?」

 高藤琉唯はスマートフォンを取り出し、期待に満ちた眼差しで藤原謙と林田里佳を見つめた。

 だが、藤原謙も林田里佳もすぐには返事をせず、視線を安藤絵美へと移した。

 何しろ、彼らが現在広告塔を務めているのは、安藤絵美の会社のジュエリーなのだ。

 特に林田里佳に至っては、契約を結んだばかりのアーティストである以上、軽率に承諾するわけにはいかない。

 高藤琉唯はすぐに事情を察し、安藤絵美の方を向いた。

「絵美ちゃん、いいかな?」

 安藤絵美は心の中で小さく溜...

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