第377章

「ボス、お嬢様です」

夜樹は四宮志延と違って入り口の方を向いていたため、すぐに彼女の姿を認め、食事中の主に報告した。

その言葉を聞くや否や、四宮志延は振り返り、案の定、安藤絵美の姿を認めた。

傍らにいる原田桐也はいささか目障りではあったが、それでも四宮志延は笑みを浮かべて席を立ち、自ら安藤絵美のもとへと歩み寄る。

「絵美ちゃん、ずいぶん早い朝食だね?」

四宮志延を見つめる安藤絵美の胸中は、複雑だった。

昨夜夢に見た母のことを思い出す。もしあの時、母が四宮志延を信じることを選び、四宮志延もまた母の嘘を真に受けていなければ、二人は離れ離れにならず、母も死なずに済んだのではないか。

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