第379章

四宮志延は呆気にとられた。

「絵美ちゃん、わざわざ会いに来てくれたのは……俺のことが心配だからか?」

安藤絵美は、彼を案じていることなど認めたくなかった。

彼女はただ、四宮志延にこう告げる。

「診察を受けたくないならそれでいいわ。今の話はなかったことにして」

そう言い放ち、踵を返そうとする。

四宮志延が慌てて彼女を呼び止めた。

「わかった、鈴木雲に診てもらおう。どうせここの病院は信用していないし、検査に行く気もなかったところだ」

安藤絵美は内心ほっと胸を撫で下ろしたが、それを顔には出さず、鈴木雲を呼び寄せた。

鈴木雲は四宮志延を診察し、自ら脈を取る。

その間、安藤絵美は傍...

ログインして続きを読む