第397章

「よし、ではビジネスの提携については、日本に戻ってから改めて話し合いましょう」

 ヴィンセントはそう言って時間を決め、安藤絵美の風邪がそれほど重篤ではないことを見届けると、その場を辞した。

 彼にも帰国して処理しなければならない案件があり、これ以上、仁志島に留まることはできなかったのだ。

 ヴィンセントが去って間もなく、鈴木雲が安藤絵美への注射のために現れ、古村苗もそれに同行して部屋に入ってきた。

「絵美ちゃん、具合はどう?」

 古村苗は、未だ優れない安藤絵美の顔色を覗き込み、その表情を心配の色で曇らせる。

 安藤絵美はそんな彼女を見て、呆れたように、けれど優しく声をかけた。

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