第398章

「お父さん。私は原田家で何不自由なく暮らしていますから、一緒に帰るつもりはありません」

四宮志延が抱いていた淡い期待は、その一言で打ち砕かれた。あからさまに落胆し、一瞬にして十歳も老け込んだかのように見えるその姿に、安藤絵美も胸を痛めずにはいられなかった。

そこで、彼女は四宮志延に助け舟を出すことにした。

「実家に戻って暮らすことはありませんが、哲也と達也を連れて、ちょくちょく顔を見せには行きます。それに、お父さんが私たちに会いたくなったら、いつでも原田家へいらしてください」

四宮志延は、しぶしぶといった様子で頷く。

「……ああ。その、たまには哲也や達也を連れて、数日泊まりに来ても...

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