第422章

「祝福されない恋は幸せになれない。そのくらい、わかってるわ」

古村苗がそう呟くのを見て、安藤絵美はかえって胸が締めつけられるような思いがした。

夜、ベッドに入ってからも、安藤絵美は原田桐也の胸に寄り添いながら、無意識に彼のパジャマのボタンに指を這わせ、眉間に深い皺を刻んでいた。

「桐也様」

そっと名を呼ぶ声には、微かな不安が滲んでいる。

「明日、古村苗が鈴木雲のご両親に会いに行くの」

原田桐也は彼女を見下ろし、その長い髪を指先で優しく梳いた。

「ああ。それがどうかしたか?」

安藤絵美は小さく嘆息し、上目遣いに彼を見つめる。

「鈴木雲のご両親って、どんな方たち?」

原田桐也...

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