第63章

ボディーガードを蹴り倒した後、安藤絵美は顔面蒼白の梶原栄光を冷ややかに見下ろした。「一体、何人いるの?」

「いない。一人もいないぞ」

梶原栄光は頑として認めようとしない。彼が素直に認めるはずもなかった。

傍らにいた原田桐也が安藤絵美に声をかける。「絵美ちゃん、彼に聞いても無駄だ。人を呼んで裏庭をすべて掘り返させれば、自然と分かることだよ」

安藤絵美は小さく頷いた。

夜半過ぎまで掘削作業は続き、最終的に三つの遺体が掘り起こされた。

「死刑判決を待っていなさい」

安藤絵美はパトカーに押し込まれる梶原栄光を見つめ、氷のような声で告げた。

原田桐也も彼女に同行して警察署へ向かった。安...

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