第16章

校長は指導員を叱りつけた後、急いで高橋信二を探しに外へ追いかけた。

しかし、その時すでに高橋信二は小林美咲を車に乗せて病院へ向かっていた。

病院の廊下では、校長や他の学校の先生たち、そして小林美咲の親友である田中遥が病室の外で待機していた。

校長は高橋信二に対して、小林美咲を押し倒した指導員はただの臨時職員だったと何度も説明していた。

高橋信二の視線は病室のドアから離れることなく、校長の言葉はまったく耳に入っていなかった。

「高橋社長、どうかご安心ください。必ずその指導員を解雇します。今日の件については、小林美咲さんに必ず責任を取らせていただきます」

校長は高橋信二に何度も保証し...

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