第18章

小林美咲は気づいていなかった。彼女が意識を失っている間に、親友が高橋信二をこっぴどく非難していたことを。

小林美咲は高橋信二の鋭い視線の下、テーブルの上の食事に手をつけるしかなかった。

小林美咲が食べれば食べるほど、高橋信二の目が徐々に柔らかくなっていった。

「医者によると、栄養バランスの崩れから貧血を起こしたそうだ。だからしばらくは家でゆっくり休んでいろ。体の具合が良くなってから学校に行けばいい。学校には既に休みの連絡を入れておいた」

高橋信二の言葉が終わるか終わらないかのうちに、小林美咲は反対した。

「ダメ、ここにいられないわ。学校に行かなきゃ」

小林美咲は振り向いて、真剣な...

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