第634話本当に冷酷だ

メイヴが去ってから二分も経たないうちに、レベッカが現れた。彼女は白いオフショルダーのセーターと床まで届く丈のパンツを見事に着こなし、洗練されて自信に満ちた様子だった。「ウィノナ、おめでとう!」

ウィノナは、気づくとレベッカに力強く抱きしめられていた。何が起きたのかを理解したウィノナは、泣き笑いでレベッカの背中を軽く叩いた。「お祝いの言葉、何回言うつもり?」

「仕方ないじゃない! あなたがすごすぎて、一日に最低一回は褒めないと気が済まない気分なのよ」

「レベッカ、ありがとう」

ウィノナが卒業してすぐに転職しなかったのは、個人的な興味もあったが、レベッカが絶えず褒めてくれたことも大きな理由...

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