第673章荷造りして送る

ウィノナは、それをやすやすと渡すつもりはなかった。彼女は手を持ち上げ、伸ばされたザカリーの手をかわすと、朝食をナイトスタンドに置いた。「何がお好みかわからなかったので、一通り持ってきました。食べたいものがあるか見てください」

サンドイッチ、パンケーキ、ラップサンド、コーヒー、オートミール……。病院のカフェテリアには、それくらいしか置いていなかった。

ザカリーはちらりと目をやった。「サンドイッチをもらう」

彼が腕を怪我しているため、ウィノナはサンドイッチの包装を解いてから手渡した。「体を起こして食べた方がいいですよ」

ザカリーの怪我はすべて上半身にあり、脚は何ともない。起き上がって食べる...

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