第117話愛と憎しみ、すべては私から

アレクサンダー視点

「それで、これからどうする?」

俺の中で荒れ狂う嵐とは裏腹に、声は自分でも驚くほど落ち着いていた。

「俺たちはこれからどこへ向かうんだ、ノラ?」

彼女は一歩も引かず、あの燃えるような反抗心で顎を上げた。その仕草が、あらゆる意味で俺を狂わせる。

「行くわ、アレクサンダー。あなたの許可があろうとなかろうと。それに、この子については……」彼女は本能的に盾となるかのように、自分のお腹に手をやった。「この子が大きくなったら、自分の人生に誰を招き入れるかは、この子自身が決めることよ」

俺は万力のように顎を食いしばった。「つまり、それがお前の最終目的だったってわけか?俺と離婚して、...

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