第228話ダーティ・フォー・ラブプレイ

ノーラ視点

「アレクサンダーに電話した」とリアムが言った。まるでこの忌々しい城の王様気取りで、私のオフィスのドア枠にもたれかかりながら。

私は表情を一切変えず、デスクの書類を整理し続けた。手を止めることさえしない。「あなたが彼と何を企んでいようと、それはあなたの問題よ。私には関係ない」

「これはお前のややこしい痴話喧嘩の話じゃない、ノーラ」彼は私の向かいの椅子にどっかりと腰を下ろした。いかにもやり手のビジネスマンといった雰囲気だ。「これはトレイナー・グループとクラフリン・エンタープライズの純粋な提携だ。完全に仕事の話さ」

私は鼻を鳴らした。そんな戯言、一瞬たりとも信じられるものか。「そ...

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