第43章:夫の釈放を手伝う

ノーラ視点

水中に囚われた自分の手を、私は睨みつけた。その手は、肌を刺すような氷の冷たさにもかかわらず、岩のように硬くなったアレキサンダーのペニスをまだ握りしめている。一体、今、何が起こっているというのか。

「離・し・て」

私は歯を食いしばり、一言一言を絞り出すように唸った。

彼の瞳が昏く陰り、その唇に腹立たしい不敵な笑みが浮かぶ。「冷水じゃ効かねえな、ノーラ。お前がこの解決策を提案したんだ――さあ、始めたことを終わらせろ」

「私が提案したのは氷風呂よ!」私は毒を滴らせた声で言い放った。「ホテルのバスタブで手コキなんてことじゃない!」

「氷風呂だけじゃ足りない」と彼は言い返した。そ...

ログインして続きを読む