第45章:一緒にやってみませんか?

アレクサンダー視点

書斎のアンティークなデスクランプが放つ暖かい光を反射させながら、クリスタルのタンブラーの中で琥珀色のウイスキーが揺れる。俺はそれをゆっくりと回した。外では、闇がクラフリン邸を飲み込み、息が詰まるような静寂を破るのは、ビデオ通話のかすかなハム音と、エリックのそっけない報告だけだった。

「旦那様、レストランでのスープの一件ですが、行き詰まりました」エリックの険しい顔が画面を埋め尽くし、その口調は簡潔だった。「あなたの叔父であるロバート氏が薬を盛ったという確固たる証拠はありません」

俺はゆっくりと一口すする。喉を滑り落ちる灼けるような感覚を味わった。

「もういい」

エリッ...

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