第153章

アリア

階段への扉が勢いよく開いた。ピンクのドレスを着た小さな影が屋上庭園を横切り、まっすぐこちらに向かってくる。

「ママ! ママ!」

オーロラは私の脚に突進してきて、驚くほどの力で腕を回してきた。私はブレイクの手から自分の手を引き抜いたが、遅すぎた。オーロラはもう見てしまっていた。

「どうしてパパと手をつないでるの?」彼女は私たちを見上げて尋ねた。「ママ、お顔が真っ赤だよ」

頬に触れる。指の下で熱を持っている。「そんなことないわ」

ブレイクがにやりと笑う。「ママはパパの病気がうつったんだよ、お嬢ちゃん。近くにいると熱が出て、顔が赤くなるんだ」

「ブレイク!」私はきつく言った。...

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