第160章

アリア

隔離室の外で待っていると、朝日が顔に差し込んできた。心臓が早鐘を打っている。一ヶ月にわたる治療を経て、ついにウィリアムが外に出てくるのだ。腕時計を何度も確認する――あと、たった二分。

ドアが開いた。彼がいた。私の息子。痩せてはいたけれど、その瞳は輝いていて、廊下をきょろきょろと見回している。看護師たちが最後のチェックを済ませ、彼を行かせてくれた。

駆け寄って、きつく、でもきつすぎないように抱きしめた。とても小さくて、壊れてしまいそうに感じた。

「あなた、本当に勇敢だったわ! ママ、あなたのことすごく誇りに思う!」声が震えるのを抑えられなかった。

あのひどい治療の間中、ずっとウ...

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