チャプター 48

アリア

指をそこに当てたまま、鼓動を数える。いち、に、さん……

ブレイクのもう片方の手が、私の手首を掴んだ。

「いつもこんなに念入りなのか?」彼の声は低く、危険な響きを帯びていた。

私はとっさに身を引いた。「慎重にやってるだけです。血流は大事ですし――」

「誰にでもか?」彼の手が強く食い込む。「それとも俺だけか?」

「え?」

「マシュー・レッドウッドの脈もそうやって測ったのか?」その問いかけは、割れたガラスのように鋭く二人の間に漂った。「あいつの怪我の手当てをしていた時も?」

ああ、もう。またこれ?

「モーガンさん、私はただ――」

「質問に答えろ」彼は私を引き寄せ、視線を絡...

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