チャプター 8

アリア

冷たい。

意識が戻ったときの、最初の感想だった。すべてが冷たかった。

瞼が鉛のように重い。無理やりこじ開ける。暗闇。頭上のどこかにある、ぼんやりとした非常灯の光を除けば、ほとんど完全な暗闇だ。

『ここは、どこ?』

起き上がろうとした。頭が激しくぐらつく。吐き気が波のように押し寄せてくる。私は喘ぎながら、倒れ込むように元の場所へ戻った。

何があった? ブレイクとテラスで口論になった後、そこを離れたのは覚えている。従業員用の通路を歩いて……それから……何もない。記憶の空白。

いや、何もないわけじゃない。匂い。甘ったるい、化学的な、重い匂い。

薬を盛られたのだ。

パニックが...

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