第26話

街のネオンサインが明滅し、彼女の歪んだ凄惨な顔を照らし出していた。

茉莉は路地裏の薄暗い片隅に身を潜め、スマートフォンを取り出すと、連絡先の中から長らく音信不通だった番号を探り当てた。

指先が微かに震えている。数秒の躊躇いの後、思い切って発信ボタンをタップした。

コール音が数回鳴り響いた後、電話の向こうからしゃがれた男の声が聞こえてきた。

「もしもし? 誰だ」

茉莉は必死に平静を装い、声を絞り出す。

「龍、私よ。茉莉」

一瞬の沈黙。やがて、鼻で笑うような声が漏れた。

「おいおい、誰かと思えば茉莉じゃねえか。どういう風の吹き回しだ?」

茉莉はギリッと奥歯を噛み締める。

「ち...

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