第41話

深也は、彼女にキスされた途端、全身の血が一気に頭へ駆け上がった。

「くそ……!」

堪えきれず悪態が漏れる。

「俺はこの何年も、お前以外まともに見たことねぇ!」

「くだらねぇ女どもなんざ、汚くて触る気もしねぇ」

「俺の身体も命も、全部……晴香のためだけに取ってある」

必死に忠誠を並べ立てるその様子が可笑しくて、でもたまらなく嬉しくて。

晴香の胸がじんわり熱くなり、目の奥がきゅっと痛んだ。

知ってる。彼は、ずっと綺麗だった。

前の人生でも、死ぬその瞬間まで愚直に守り通して――彼女の仇を討つために、最後は命まで投げ出した。

「うん。知ってる」

晴香は柔らかく言い、指先を彼の硬...

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