第46話

武治は膝から崩れ落ちそうになり、すがるような目で洋典を見つめた。

洋典も、今回の深也のやり方は容赦がなさすぎると感じていた。確かに高坂家に非はあるが、両家は代々親交がある。これ以上事を荒立てても誰の得にもならない。

「深也、その辺にしておけ」洋典が杖で床をコツコツと叩く。「晴香ちゃんも無事だったんだろう? 高坂の家も十分に痛い目を見た。淵も取締役会から追放されたことだし、そこまで徹底的に潰す必要がどこにある?」

「共倒れになって世間の笑い者になる。それがお前の望みか?」

深也は冷笑を漏らし、新しい煙草に火を点けて深く吸い込んだ。

紫煙の向こうから覗くその眼光は、さらに凄みを増してい...

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