第53話

物流センター、それは高坂コーポレーションの資金繰りにおける生命線の一つだ。

子会社の株式、それは彼が将来再び高坂グループを掌握するための足がかりとなる。

淵は車椅子を操作して窓辺へ向かい、外の漆黒の夜の闇を見つめた。その眼底には、どす黒い殺意が渦巻いている。

「健」

ドアの外に向かって声をかける。

健が入ってきて、頭を下げた。

「社長」

「雅隆に伝えろ。あの品を動かしていいと。この物流センターのルートを使って、誰にも気づかれずに運び出せ」

淵の声は氷のように冷たかった。

「それから、この子会社の株を持って、武治に不満を抱いている株主たちと接触しろ」

その狂気じみた計画を聞...

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