88、

深也は彼女の横顔に宿る毅然とした表情を見つめ、名状しがたい感情が込み上げてくるのを感じていた。

彼女は今、本当に命がけで自分の会社を守ろうとしている。

モニター上を猛スピードで流れていくコードの列を見ていると、心の中で暴れ回っていた狂獣が嘘のように静まり返っていく。

画面を緑色のコードが次々と明滅しては消える。晴香が組み上げた追跡プログラムが、ネットワークの回線伝いに相手の尻尾にがっちりと食らいついていた。

ウイルスを隅へと追い詰め、今は逆探知で相手のIPアドレスを割り出そうとしているのだ。

時を同じくして、高坂家の薄暗い地下室では、耳をつんざくような警報音が鳴り響いていた。

「...

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