第19章

「報告書を隠すなんて、やましいことがある証拠じゃないですか! きっと相沢栞みたいなクズと結託して、蓮を利用して何か企んでいるんですよ!」

神谷洲はその報告書を受け取った。

AB型。

その文字を見つめ、再び顔を上げて温水景介を見た。

温水景介の背筋が凍りついた。

「景介」神谷洲の声からは感情が読み取れない。「何か弁解はあるか?」

「俺は……」

「もういい」神谷洲は言葉を遮り、報告書を丸めて温水景介の顔へ思い切り投げつけた。「俺は今まで、お前を厚遇してきたつもりだ。その恩をこうやって返すのか?」

裏切り。

兄弟分からの裏切りは、相沢栞の逃亡以上に彼の怒りを燃え上がらせた。

「...

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