第20章

画面に並ぶ多種多様な求人を眺める。アートアドバイザー、キュレーター、美術講師……。

そのどれもが、多かれ少なかれ手に対する要求を伴っていた。

やがて彼女の視線は、ひとつの目立たない求人情報で止まった。

オンライン画像モデレーター。在宅勤務、色彩識別能力必須、忍耐力のある方。

報酬は微々たるものだが、今の彼女に必要なのは、ただ生きていくための理由だけだった。

履歴書を送信しようとしたその時、ドアの外から慌ただしい足音と、言い争う声が聞こえてきた。

「薇々ちゃん、そんなに急いでどこへ行くの? おばさんが取って食おうってわけじゃないのよ」

吉川秀美の声だ。

浅野薇々が、二人のボディ...

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