第21章

設立されて間もないその会社は規模こそ大きくないが、主にオンラインでのアート作品の取引や展示を手がけていた。

彼女が応募した職種は「アートコンテンツ編集」。専門的な知識は求められるが、体力的な負担は少ないポジションだ。

給与は……彼女の予想をはるかに上回っていた。

翌日、相沢栞は清潔な白いシャツに着替え、その会社へ向かった。

面接は信じられないほどスムーズに進んだ。

採用ディレクターと名乗る男は、専門的な質問などほとんど口にせず、現代アートに対する彼女の考えを軽く尋ねただけで、来週の月曜から出社するようにとその場で即決したのだ。

まるで、このポジションが最初から彼女のために用意され...

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