第25章

「よくやったわ」

浅野薇々は電話を切り、口元の笑みをさらに深めた。

相沢栞、子供を盾にしてのし上がろうなんて。

夢物語ね。

神谷家の本邸では、吉川秀美も手駒からの報告を受けていた。

彼女は重厚な肘掛け椅子に腰を下ろし、ゆっくりと茶を味わいながらも、その瞳の奥には計算高い冷ややかな光を宿していた。

採卵? 妊娠?

彼女は鼻で笑った。

まあいい、こちらの手間が省けるというもの。

あの小娘の腹に兆候が現れさえすれば、その赤ん坊を誰にも気づかれずに消し去る方法など、いくらでもあるのだから。

……

別荘では、相沢栞が二階の寝室へと連れてこられていた。

医療カバンを手にした温水景...

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