第39章

神谷洲は、温水景介が手際よく処置を進めるのを見つめていた。彼が手配した医師もすぐに到着した。

病室は一時、慌ただしい空気に包まれた。

神谷洲に厳しく叱責された神谷蓮は、傍らに立ち尽くしていた。小さな顔を真っ赤に腫らし、時折、怯えたような目で相沢栞を盗み見ている。

医師が相沢シズの傷口を洗浄している最中、吉川秀美が病室の扉を開けて入ってきた。

彼女は計算し尽くされたような心配げな表情を浮かべ、神谷洲のそばへ歩み寄ると、小声で囁いた。

「洲、蓮がすっかり怯えてしまっているわ。私が先に外へ連れて行くわね。ここは血の匂いがきつすぎるし、相沢栞の身体にも良くないでしょう」

そう言いながら、...

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