第44章

北峰市の葬儀場。サングラスとマスクで顔を隠した浅野薇々が部屋の隅に立ち、冷ややかな視線を職員へ向けていた。

彼女にとって、相沢シズの遺体など一刻も早く片付けるべき厄介事にすぎない。

葬儀場の職員を数人買収し、手続きを急がせたうえに、三浦晴香への遺骨の引き渡しすら拒否するように手を回していた。

「相沢シズさんのご遺骨は、すでにこちらで処理いたしました」

三浦晴香の抗議に対し、職員は事務的な声で突っぱねる。

「遺骨の引き取りには直系親族の立ち会いが必要です。相沢さんは現在……お加減が優れないとのことですので、お渡しすることはできません」

「加減が優れないって、どういうことですか!」

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