第46章

相沢栞は使用人に支えられながら、ゆっくりと式場へ足を踏み入れた。

祭壇の中央に置かれた小さな骨壺を目にした瞬間、彼女の身体は大きく震えた。

飾られている遺影には見覚えがあった。母が生前、最も気に入っていた写真だ。

「お母さん!」

喉の奥から、身を裂くような絶叫が迸る。

使用人の手を振り払い、よろめきながら前へ飛び出し、骨壺の前に泣き崩れた。

冷たい木の箱をきつく抱きしめる。まるで、母の最後の温もりを抱きとめるかのように。

傍らに立つ三浦晴香も、悲痛に暮れる相沢栞の姿に耐えきれず、ぼろぼろと涙をこぼした。

歩み寄って慰めたかったが、今の彼女にはどんな言葉も虚しく響くような気がし...

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