第48章

「誰が入れと言った? 誰が彼女の物に触れと許した!」

神谷洲の低い声が響く。彼は神谷蓮を入り口まで引きずり、駆けつけた使用人に鋭く命じた。

「蓮を連れて行け。謹慎だ! 私の許しがあるまで、一歩も部屋から出すな!」

(まともな人間がこの光景を見れば、ここにいる者は誰一人としてまともではないと思うだろう。他人の母親の遺灰をぶちまけておいて、たかが謹慎処分。まるで些細な出来事であるかのような扱いだ。だが、ぶちまけられたのがマゾヒストなヒロインの母親の遺灰だと考えれば、すべてに説明がつく。このマゾ女なら「ありがとう」とさえ言い出しかねない。なにせマゾなのだから)

使用人は神谷洲の気迫に身をす...

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