第106章

エレノア視点

翌日の夕方、ボストンには雪が降り、前日の汚れをまっさらな白い毛布みたいに覆い隠していた。わたしはオリヴィアと並んでニューベリー通りを歩き、年明けのセールを告げる札を掲げた洒落た店先を横目に通り過ぎる。午前中に降り積もった新雪は、昼の買い物客に踏み荒らされてもうところどころしゃりしゃりとしたシャーベットになっていて、ブーツの底がざくざくと音を立てた。冷たい空気が頬をちくりと刺す。でも、その感覚がむしろありがたかった――昨夜、あのバーでの対決が引き起こした感情の混乱を、少しだけ頭の奥から洗い流してくれる気がしたから。

「まだ信じられない、昨夜のこと」オリヴィアが言い、わたしたちの...

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