第128章

デレク視点

エレノアが花屋へ駆けていく前に用意してくれた、つつましい朝食をじっくり味わった。トーストは申し分なく香ばしく、スクランブルエッグはふわりと軽い。水筒に入ったはちみつレモン湯は、まだほの温かかった。彼女の手が作ったものだと思うだけで、どんな高級店にも出せない味になる。

これは絶好のインスタ投稿の機会だった。普段はほとんど使わないが、今日は例外にしていい。朝食をそれらしく整えて写真を撮り、こう添えた――「妻の手作り朝ごはん。幸せ者だ。」。これでどれだけ憶測が飛び交うかを想像して、思わず口元が緩む。好きに言えばいい。

家に一人きりになると、俺はエレノアの生家をぶらついた。壁に染み込...

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