チャプター 14

デレク視点

エレノアがドアへ向かって、俺の横をすり抜けようとするのを見ていた。バーボンのせいで動きが少し危なっかしい。踏み出した瞬間、足首がぐらりと揺れて、予想外に前のめりに倒れかけた。考えるより先に反射が働き、転ぶ前に受け止めようと腕が飛び出す。

彼女の手が俺の胸に触れ、体がいきなり密着した。不意の接触に、想定していなかった電流みたいなものが走る。顔を覗き込むと、彼女の顔はもう数センチ先で、俺は一瞬、彼女の瞳の奥に吸い込まれた。

「どうして挑戦を断った?」止める間もなく問いが口をついた。聞くつもりなどなかったのに、こんな距離で向き合ってしまうと、どうしても確かめたくなる。

エレノアは...

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