チャプター 60

エレノア視点

カーテン越しに差し込む柔らかな朝の光で目が覚めた。腰に回された腕の、見知らぬ重みが一瞬わたしを混乱させる。デレク。昨夜の記憶が一気に押し寄せ、頬が熱を帯びた。彼を起こさないよう慎重に腕の輪から抜け出し、デレクが身じろぎもしないことに安堵する。

隣の浴室で冷たい水を顔に浴び、頭をはっきりさせようとした。わたしは何をしてしまったのだろう。私たちは結婚生活を終わらせるはずだった。これ以上ややこしくするためではない。簡素なワンピースに手早く着替え、今日を迎え撃つ覚悟を固める。

階下へ降りていくと、すでに朝食のテーブルにはデレクとアレクサンダー、そしてマーガレットが座っていた。空いて...

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