チャプター 72

デレク視点

朝の光が繊細なレースのカーテンを通して差し込み、寝室一面にやわらかな金色のぬくもりを落としていた。俺はゆっくりと目を開け、すぐそばにあるエレノアの体温をはっきりと意識した。彼女はもう目を覚ましていて、静かな熱をたたえた眼差しで俺の顔を見つめていた。慌ただしく婚約したあのときに俺が贈った銀の星のペンダントが朝の光を受けてきらりと光る。あれほどのことが俺たちの間に起きたあとでも、まだ彼女の首にかかったままだった。

「まだここにいてくれたのね」

エレノアは驚きをにじませた声で、そっと言った。

俺は完全に彼女のほうへ向き直り、その視線は頬に残る痣に吸い寄せられた――昨夜の出来事を...

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