第7章

聖女学院のステンドグラスを透した朝陽が、石畳の廊下を色鮮やかな光の帯で染めていた。まだ薄暗い内から、ルナ・スターダストが私の部屋のドアをけたたましく叩く。

「義姉様! 早く起きて! レイン兄様たちが今日、聖都に凱旋なさるのよ!」

その声は、抑えきれない興奮に弾んでいる。

「昨日、聖都中央広場の最高の観覧席を予約しておいたんだから!」

急いで身支度を整え、彼女と共に外へ出る。広場へと続く石畳の道を歩きながら、ルナは頬を紅潮させてまくし立てた。

「聞いた話だと、今回は魔族を相手に歴史的な大勝利を収めたんですって! レイン兄様は最大の功労者で、陛下も直々に詔を下して、スターダスト騎...

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