第10章

もしかしたら、彼女のママは……僕のママなんじゃないだろうか。

その想像だけで、心臓が早鐘を打った。

彼は自分で確かめることにした。

夜、月城曜が書斎で執務に追われている隙を突いて、月城律はこっそりと医療室へ忍び込んだ。

アリス先生の荷物はここに置いてある。

彼はアリス専用に配備された、国際回線接続のPCを開き、小さな手でキーボードを飛ぶように叩いた。

「アリス」「医師」などのキーワードを入力する。

検索結果は山のように出たが、どれも似たり寄ったりだった。

医学博士、ノーベル賞受賞者に師事、経歴は完璧無欠。写真は白衣を着た証明写真で、氷のように冷ややかな表情をしている。

さら...

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