第129章

価格が吊り上がっていく。

姬野夏実が手配しておいた数人の「友人」たちが交互に札を挙げ、会場の熱気を巧みに煽り立てていた。

事情を知らない者や、これを機に月城家へ恩を売りたい者たちも、その空気に飲まれて値をつけ始める。

その光景を目にして、皇美玲の表情はようやく和らいだ。

彼女は称賛の色を浮かべて姬野夏実を一瞥すると、声を潜めて言った。

「やはり、あなたは気が利くわね」

姬野夏実は誇らしげに顎を上げ、この瞬間の栄光に酔いしれた。

月城家の品格を高められる女は誰なのか――それを、この場にいる全員に見せつけてやるのだ。

最終的に価格は一億一六〇〇万まで跳ね上がり、姬野夏実の「友人」...

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