第137章

『ピロン』。

それは鈴木海斗のスマートフォンの通知音だった。

「月城社長」鈴木海斗の声には躊躇いがあった。「若様から、写真が送られてきました」

「ああ」

月城曜は椅子の背もたれに体を預け、こめかみを揉みほぐした。頭痛の後遺症で、精神はひどく消耗していた。

「写真……レストランで撮られたもののようです。写っているのはアリス先生と、ある男性です」

月城曜の指が、ピタリと止まった。

「男性?」

「はい。とても若く、身なりもしっかりしていて、金縁の眼鏡をかけた……知的で優雅な雰囲気の方です」

鈴木海斗の声は次第に小さくなっていった。「写真の中のアリス先生は笑っていて、男性は彼女を見...

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