第143章

激痛が波のように押し寄せてくる。

「鈴木海斗!」

月城律は書斎の方角に向かって叫んだ。その声は微かに震えている。

「アリス先生を呼んで!」

姫野理緒が駆けつけた時、月城曜はすでにソファに半身を投げ出し、顔色は紙のように白くなっていた。

彼女は一目見ただけで、即座に判断を下す。

「急性神経圧迫……ウイルスの活性値が急上昇してる」

彼女は救急箱を開けた。その手つきは素早く、一切の無駄がない。

「通常の鎮静剤は逆効果よ。かえって神経毒性反応を強めてしまう」

そう言いながら、彼女は携帯していたより機密性の高そうな小さな金属ケースを取り出し、そこから細長いアンプルを取り出した。

そ...

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