第148章

マイクを通して増幅された音声が、会場の隅々まで明瞭に響き渡った。

一瞬にして、無数のレンズと視線が姫野理緒ただ一人に焦点を合わせる。

まただ。この馴染みのある手口――九条洸、あの男はどこまで執拗に付きまとうつもりなのか。

だが、姫野理緒の表情は鉄面皮のように微動だにしなかった。ただ、トロフィーを握りしめた指の関節だけが、微かに白く浮き上がっている。

時を同じくして、Y市――月城家。

重厚な空気が漂う書斎。

その耳障りな質問がスピーカーから流れた瞬間、部屋中の空気が凍てついたように凝固した。

傍らに控えていた鈴木海斗は、息をするのも憚られるほどの緊張感に襲われていた。

肌に刺さ...

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