第178章

「ただの軽いぶり返しよ。大したことないわ」

彼女は手を引っ込め、診断を下した。

「最近の過労と、精神的なストレスが原因でしょうね」

そう言いながら、彼女は医療箱から消毒済みの銀針を取り出した。

「横になって」

月城曜は従順にソファへ横たわり、シャツのボタンを外した。鍛え上げられた胸板と、くっきりとした鎖骨が露わになる。

姫野理緒は銀針を手に取り、指先で針の尾を捻りながら、彼の眉間にあるツボへ刺そうとした。その時、彼が極めて小さな声で言った。

「針はやめてくれないか」

姫野理緒は動きを止め、眉をひそめて彼を見下ろした。

「鍼治療が一番早くて、効果的な緩和方法よ」

彼は目を閉...

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