第185章

慣例に従い、オープニングダンスは月城グループの当主、月城曜がパートナーと共に踊ることになっている。

会場中の視線が上座に注がれた。

月城曜は立ち上がり、カフスを整える。

今日の彼は黒の礼服を纏っており、それが彼の長身と均整の取れた体躯をより一層際立たせていた。

照明の下、彫刻のように整った顔立ちは冷淡そのものだが、その身には生殺与奪を握る支配者特有の威圧感が漂っている。

皇美玲は勝ち誇ったような笑みを浮かべた。

彼女の傍らでは、名家の令嬢が恥じらうようにドレスの裾を整え、彼からの招待を待ちわびている。

だが、月城曜が期待に胸を膨らませる令嬢たちの元へ向かうことはなかった。

彼...

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