第208章

月城曜は瞳を閉じ、込み上げる怒りを無理やり押し殺した。

「当時の診断書に署名した小児科医を、何としてでも見つけ出せ」

DNA鑑定の結果が出ると、姫野理緒のスマートフォンに月城曜からの着信が入った。

「俺の書斎に来てくれ」

書斎に入ると、月城曜は窓辺に立ち、背を向けていた。

姫野理緒はデスクの上の鑑定報告書を手に取る。『月城律と姫野理緒の間に生物学的親子関係が認められる』という一文を目にした瞬間、指先が微かに震えた。

傍らには、双子のエコー写真、偽造された死亡診断書、そして『女児一名』とだけ記録された退院サマリーが並べられている。

動かぬ証拠だった。

姫野理緒はボイスレコーダー...

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