第21章

「一体、何の真似ですか」

月城曜の声には、隠しきれない不機嫌な色が滲んでいた。

皇美玲は息子に衆人環視の中で叱責され、気まずさと怒りで顔を歪めた。

「何の真似ですって? 私はあなたの代わりに、この得体の知れない汚らわしい連中を片付けているのよ! 見てご覧なさい、夏実さんがどんな目に遭わされたか!」

月城曜は母の強弁に取り合わず、姫野夏実を拘束していた手を解くと、アリスの方へ向き直った。

「どこを怪我した?」

彼は一歩踏み出し、自分でも気づかないほどの焦燥を声に滲ませた。

彼が近づくにつれ、今朝急激に回復したその視力が、ようやく姫野理緒の腕の中に守られている子供の姿を鮮明に捉えた...

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