第23章

侮辱された、嵌められたという怒りの炎が、彼の理性の最後の一片までをも焼き尽くした。

「アリス先生」

月城曜の冷たい声は、凍てつくような冷気と共に、切迫した鋭い刃の気配を帯びていた。

姬野理绪は痛みに耐えていたが、その声に弾かれたように顔を上げ、彼と視線を交錯させた。

漆黒の瞳。鷹のように鋭いその眼差しが、瞬きもせずに彼女を射抜いている。

彼……目が見えているの?

姬野理绪の胸を驚愕がよぎったが、それ以上に安堵感が広がっていった。

よかった。これですぐにこの忌々しい場所を離れられる。すぐに心(ココロ)ちゃんに会えるし、次の計画へ進めるわ。

だが、彼女が口を開くより早く、月城曜の...

ログインして続きを読む